コロナ禍をきっかけに、都会を離れて地方へ移住する人々が増えています。フジテレビの『イット！』では、地方移住の実態に迫り、そのメリットとデメリットを明らかにしました。今回は、実際に地方移住を果たした人々の体験談を交えながら、地方生活のリアルを詳しくご紹介します。
地方移住の希望者が急増する理由
地方移住のメリットとは？
地方移住の最大の魅力は、広々とした住環境とコストパフォーマンスの良さです。都会では考えられないような広い一軒家に住むことができる上、生活費も大幅に削減できます。例えば、愛媛県西条市に移住した中島さん一家は、6LDKの一軒家を月々6万円のローンで購入しました。さらに、家の裏にある畑で野菜を栽培し、毎月の食費を大幅に抑えています。こうした自給自足の生活は、都会の喧騒から離れ、自然と共に暮らす喜びを感じさせてくれます。
地方移住のデメリットも見逃せない
一方で、地方移住にはいくつかのデメリットも存在します。まず、再就職の難しさが挙げられます。都市部に比べて職種や求人数が限られているため、移住後の職探しには苦労することが多いです。また、生活環境の大きな変化に対応するためには、それなりの準備と覚悟が必要です。特に、高齢化や人口減少が進む地域では、主要な施設が限られており、日常生活に不便を感じることも少なくありません。
実際の移住体験：西条市に住む中島さん一家
西条市に移住した中島さん一家の生活は、都会での生活とは大きく異なります。中島さんは、デイサービスの機能訓練指導員として働いており、以前のシステムエンジニア時代に比べて労働時間が短くなり、家族との時間を持つことができるようになりました。システムエンジニア時代には、1日15時間労働で睡眠時間はわずか4時間という過酷な生活でしたが、現在は朝8時に出勤し、午後7時に退勤するという比較的ゆとりのある生活を送っています。休日には自宅で整体院を開業し、地域の人々にサービスを提供しています。
沼田町での新生活：岡本さんの挑戦
岡本さんは、神奈川県横浜市から人口約2800人の北海道沼田町に移住しました。移住前はプリンター工場に15年間勤務していましたが、40歳を目前にして地方移住を決断。現在は農場で働き、米や花を栽培しています。沼田町では、高齢化や人口減少が進んでおり、主要な施設が駅周辺に集中しています。岡本さんは、愛知県から移住してきた佳世さんと出会い、結婚。二人で新しい生活を築いていますが、交通機関の廃線問題など、地方ならではの課題にも直面しています。
地方移住の支援体制：ふるさと回帰支援センターの役割
地方移住を希望する人々にとって、ふるさと回帰支援センターは重要な支援機関です。東京・有楽町にあるこのセンターでは、移住希望者に対して具体的な情報提供やサポートを行っています。センターの相談件数は15年前のおよそ24倍に増加しており、地方移住への関心の高さが伺えます。移住に関する情報収集や実際の手続きをサポートすることで、希望者が安心して新生活を始められるよう支援しています。
家族の声：地方移住で感じた変化と課題
地方移住を経験した家族の声を聞くと、様々な変化や課題が浮かび上がります。例えば、西条市に移住した中島さん一家の次男が通う小学校は、1クラス12人という少人数制で、教師が生徒一人ひとりに寄り添った指導を行っています。これは都会の大規模校では難しいことです。しかし、高校1年生の長男は進学のために再び東京に戻りたいと考えており、家族全員が完全に満足しているわけではありません。このように、地方移住にはメリットも多い反面、各家庭それぞれの課題も存在しています。
まとめ: 地方移住の現実と未来
地方移住は、広々とした住環境や生活費の削減といった大きなメリットがありますが、再就職の難しさや生活環境の変化といったデメリットも無視できません。それでも、多くの移住者は新しい生活に順応し、家族と共に充実した時間を過ごしています。地方移住を検討する際には、メリットとデメリットをしっかりと把握し、自分たちにとって最適な選択をすることが重要です。ふるさと回帰支援センターなどのサポートを活用し、情報収集を怠らないようにしましょう。
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